棚橋、遂にIWGP挑戦を受諾! 1/4ドームで王者・武藤と一騎打ちへ!!
11月18日、テレビ朝日にて2009年1月4日「レッスルキングダムIII IN 東京ドーム」の対戦カード発表会見が行なわれた。
会見に出席したのは、菅林直樹社長、IWGPヘビー級王者の武藤敬司選手。そして、挑戦者として正式決定した棚橋弘至選手。菅林社長からの再三のラブコールを受け、“新日本最後の砦”が遂にその腰を上げた。
=菅林社長のコメント=
「4月にベルトを流出して以来、10月(13日)の両国大会でも奪還できず、ベルトが無いままドーム大会を迎える事になりました。これは、挑戦者に相応しい選手が新日本にいないからという訳ではなく、表立ってアピールした選手以外にも挑戦したいという言葉が私のところに届いておりました。しかし、至宝奪還という目標を年間最大のドーム大会というシチュエーションに重ね、挑戦者選びに慎重になったまま、私もネガティブな発言が続いてしまいました。そして本日、新日本プロレスが自信を持って棚橋弘至を挑戦者として送り込みます。これは新日本の威信を懸けた一戦になります。“プロレスの天才”と“太陽の天才児”が闘うという事で、プロレス界最高の名勝負が生まれる事を期待してもらっていいと思います。私としては、あの『チャンピオン・カーニバル』での30分引き分けのムーンサルトプレスの体勢からの続き、その先にあるものを見届けたいと思っています。今考えますと、(棚橋は)『チャンピオン・カーニバル』での怪我から欠場、そしてスランプへと落ちて行った。『G1 (CLIMAX 2008)』で泥にまみれながら闘い、TNAで世界的な評価を高め、見事ドームへと舞い戻ってきてくれました。努力を重ねて、一回りも二回りも大きくなった棚橋弘至に大いに期待したいと思います」
=棚橋選手のコメント=
「一時帰国してから、またアメリカに戻ろうとずっと決めていました。けど、社長がアメリカまで来たり、成田まで迎えに来たりとあって。その後も色々と話し合って、社長の口から『何としてもIWGPを取り戻したい!』という言葉が何回も出て来ました。『ドームという空間には棚橋という人間が必要だ』と言って頂き、ここで決断できなかったら、俺はただのバカじゃないかという事で、出場を決めました。で、ドーム大会出場にあたって、『(11月)22日から始まるシリーズに出してください』と逆にお願いしまして、TNAのスケジュールも全てキャンセルしました。2009年1月4日東京ドームのメインという“ド贅沢なシチュエーション”と社長の熱意。ベルトを取り戻して日米をまたにかけるチャンピオンになるという僕の野望を添えて、武藤さんに挑戦します」
=武藤選手のコメント=
「(菅林)社長、棚橋、大丈夫なのかホントに? 噂によるとスランプがどうとか、アメリカに逃避行とか。まぁ、今までのチャレンジャー以上にタナの事は前々から知っていて、コンディションとか体力維持とかはプロ中のプロ。プロレスはそれだけじゃダメですからね、気力が無いと。アメリカで何を掴んだのかは分かりませんけど、キッカケでそんなものは変わりますから。ただ、俺も昨日まで台湾に行ってまして、次はタイトルマッチをやってくれという話もありました。勝手に、俺も台湾の人達の期待というのをエネルギーに変えて。IWGPもこれだけ持っていると愛着も生まれてきました。手放したくありません。頑張ります」
=マスコミとの質疑応答=
–挑戦を決意したキッカケは?
棚橋「アメリカに行く前は自分に色々といいわけをして。ウジウジした気持ちでいたのかも知れないですけど、アメリカに行って、光よりも早いスピードで成長して、“クソつまんねぇ棚橋弘至”は捨ててきた。もう大丈夫だと思えたので、決意しました」
–アメリカ遠征の収穫は?
棚橋「無期限遠征といいつつ、3週間で帰ってきてしまったのですけど。3週間でやれるだけの事はやりました。一番変わったのはメンタルな部分じゃないかな。『大丈夫です!』としか、言いようがない」
–それぞれ相手の印象は?
棚橋「武藤さんの防衛戦を何回も見てきて、防衛するところもベルトを巻くところも見て、やっぱカッコいいなぁと思いました。けど、俺が巻いたら同じくらいカッコいいんじゃないかな」
武藤「俺が新日本を辞める時の付き人が棚橋で、(その後)何戦かして、最近ではウチの『チャンピオン・カーニバル』で決着がつかなかった。成長していると思うけど、1月4日にその続きをやってみたいと思っています」
–武藤選手の防衛戦の感想は?
棚橋「モニターではなくて、出来る限り会場で生で見ていました。他団体のリングでありながら、自分色にしてしまう武藤さんの怖さを感じましたけど、俺なら何とかなるかなと」
–これまでの防衛戦の相手との違いは?
武藤「プロレスというカテゴリーの部分では、今までのチャレンジャーの中でダントツに上手い。ハイクオリティな試合も出来るし。俺も正攻法で行きますので、かなりステージの高いレスラーですから非常にいい試合が出来ると思います」
–ドーム前の12/6愛知、12/7大阪で、シングルマッチ2連戦が組まれたが?
棚橋「僕という人間はハードルが高いほど力を出すので、どんどん周りから追い込んでもらえれば、自分も追い込める。非常にありがたいシチュエーションだと思います、絶対に乗り越えます!」
武藤「乗り越えられなかったら、社長、俺がタナに勝った奴と防衛戦やればいいんだよな」
「プロレスの社会的地位向上のためにベルトは必要」と言い切る武藤選手と、日米を巻き込んだ宇宙規模のチャンピオンを目指す棚橋選手。プロレス界を代表する天才とその遺伝子を受け継ぐ者が、かつて無い程のシチュエーションで、いよいよ雌雄を決する。
「フィールズPresents レッスルキングダムIII in 東京ドーム」
2009年1月4日(日)
東京・東京ドーム
16:00試合開始